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全ての候補者にメールを送った後、私は一息ついてタバコに火を点ける。
そういえば、慧と一緒にいる間はずっとタバコを吸っていなかった。
もしかしたら、私のタバコの香りによってスイッチが入ってしまうのではないか。
そうなる事を恐れて無意識に避けた喫煙。
だけど、私の本心はそうではなかったのだろう。
慧と一緒に撮ったプリクラを見つめ、密着する2つの体を思い出す。
本当はもっと彼に触れられたかった。
曖昧な関係のまま私を抱いたあの時のように。
だけど私と慧の今の関係はまるでただの“友達”。
下心なく私を遊びに誘った慧と、下心を抱えながら彼に付いていった私。
欲求不満は否めない。
だけど以前のような関係に再び戻ってしまう事も、正直恐いと思っていた。
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