プロローグ

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盛り上がる瀬那川と楠田部長を横目に、私は空になったグラスにこれまたぬるまっこくなったビールを注いで一気飲み。 まぁいつもの瀬那川のノリで冗談だと思っていた。 だってコイツには遊ぶ女なら掃いて捨てるほどいる。 軽薄だけど仕事も出来て、容姿はこの会社でもナンバーワン。 おまけに高身長で選ぶ服もいつだっておしゃれ。 この軽薄ささえなければ…。 本当に残念な男だと思いながら、楽しそうにお酒を飲む瀬那川の横顔を見つめた夏の終わりの夜だった──。
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