ソッフィオーネを鳴らす日まで

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事件は、2011年6月11日に発生しました。 父が経営している貿易会社を手伝っていた一番上の兄が、顧客からの預り金3000万ルーブルを勝手に流用して、スッテンテンにしたあげくに、行方不明になってしまった… 一番上の兄は、嫁さんが来てくれないさみしさからサウナ(ここでは、ロシアの風俗店のことを言う)に出入りしているところをウラジオストク(またはウラジボストーク)にいる父の知り合いの人に目撃されていたことが発覚した… 一番上の兄は、15日前から様子がおかしくなっていた… ウラジオストク市内にあるサウナ店に入り浸りになって、店の女のコに大金を貢いでいた… 父は、顧客から預かった3000万ルーブルをベンショウしなければならなかったので、キンサクに困っていた… 6月13日の夕食のことであった… アタシは、父からいきなり『アリョーナ、お見合いの話を入れておいたから…』と言われたので、どうしてよいのか分からずにとまどっていた…
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