『真っ黒クッキング!?』 其の壱 「近接特化型エルフを作ろう!」

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さて、いろいろあって3か月が経過。 睡蓮さんの現状の報告をしよう。 まずはこの世界についての説明だな。 この世界はやはり俺のいた世界とは違い「ヴァニラ」という名前らしい。 まあ、どうせ忘れてしまうであろうこの世界の名前なんてどうでもよく、この世界は科学が衰退し魔法が発展した中世ヨーロッパのような建造物の多い他作品でもよくあるような特徴もない正直言って面白くもないありきたりの世界だ。 ちなみに、現段階で既に睡蓮さんのやる気は無い。 次に俺が今現在いる森について説明しよう。 名前は「虚無の森」 その名の通り何も無い虚しい森。 ここから数キロ先にあるもう一つの森は植物や生物がちゃんと生息しているというのに、ここには生物はおろか、食用に出来る植物すら存在しておらず、実力主義である帝国と階級主義である王国のちょうど間、両国の支配地に置かれていない場所に存在しています。 ちなみにこれらの情報は全て『書庫』…【黒】に保管されていた無数の本から得た情報だ。 そして最後に俺が持つ能力【黒】だが…、説明が面倒なので能力を使用するたびに一つ一つ説明していこう。 だって汎用性高いからいろいろ出来るし、文字列だけで説明するよりどうなるか状況も書いていた方が分かりやすいと思うんだよね。 えっと、あと何か説明することあったっけ…? …まあいいか、そんなことより現在、俺は… 睡蓮「…飽きた。」 この自給自足の生活に飽きてきました。 だって、しょうがないじゃん。 修行開始とか言い始めてから試行錯誤してたら、数時間後に『この能力の使い方』とかいう攻略本(全396ページ+再現イメージ付き)みたいな情報見つけちゃって、全部覚えて使いこなせちゃったし だったらと思い、その基本技術を元に自分で応用技術も考えて行ったら、それも終わっちゃったし 食事だって、実験で不必要になった食材以外、【黒】から作り出した得体の知れない食材使って調理してるし。 もうね…そろそろ自分で調達した食材を調理してご飯を食べたい。 そんな睡蓮さんが現在行っているのは【黒】の実験です。 「…やっぱり実験体は完全な人間じゃないとなぁー」 昨日の実験結果を眺めながら、やる気のなさそうにそう呟く。 その視線の先には大きな枝を鞭のように振り回し暴れる巨樹(前章の野宿場所)。 …うん、【黒】の能力を与えたらこうなりました。 案外面白くなかった。
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