『真っ黒クッキング!?』 其の壱 「近接特化型エルフを作ろう!」

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だって今までの実験体…例えば体長10メートルはあるトカゲ(ドラゴンとも言う)は、【黒】を1滴与えたときは予測不可能な動きをした後、爆発してバラバラになったし(なお、無事だった一部の肉塊は睡蓮さんが美味しくいただきました。) そのお腹の中で発見した女性と思われる半溶した遺体は3滴ほど与えたら動き出して、俺を除いた動くものに襲い掛かり始めたり(風に揺れる草木に襲い掛かっている姿が滑稽だったのでそのまま放置しました。) まあすぐに思い出せるのはそれぐらいだが、その他にも様々な生物で実験したりしたが… 睡蓮「コレが一番つまらん。」 まるで使い飽きたおもちゃを見るような目で暴れる巨樹を見つめる。 ここまで大きいものを実験するのは初めてだったこともあり、かなり期待していたんだが、まさか【黒】1滴でこうなるとは思わなかった。 処分しようと思ってさっき適当に枝に火をつけても、木が燃え尽きるのより、再生の方が早かったし。 今じゃ火のついた枝を振り回して、周りに引火してますもん。 これが各国で起こる山火事の原因なんですね、睡蓮さん初めて知りました。 …っと、そんなこと言ってる場合じゃないか。 この世界や俺の現状報告なんて1、2ページに詰め込めた適当な文章でいいんです。 そんなことより『書庫』の内容通りだと、あと数時間後に奴隷を乗せた馬車がこの森に入ってくる。 それまでにこの独活の大木を何とか処分せねば…。 睡蓮「うわぁ…、マジでどうしようか…」 実はまだこの実験体の処分方法というものがよく分かっていない。 今までは勝手に処分できていたのだが…今回の場合、それでは馬車が来るまでには絶対に間に合わないだろう。
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