第1章

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第1章

そこは瓦礫の山だった。 僕はその景色を随分高い所から見下ろしていた。 壊れた道路はアスファルトが捲れ、大小様々なコンクリートの塊がところ狭しと転がっている。 一昔前にはたくさんの子供が遊び回り、若奥様達が舌戦を繰り広げたであろう公園は、遊具や木々が倒壊し、蛇口の付いた塩ビ菅が有るその場所が、水飲み場であったことを思わせた。 その元公園の近くに6つの影が見える。 よく見るとねずみ色と黒の迷彩服を着て、手には銃を持っている。 その内の先頭を歩いている人に僕は吸い込まれていった。
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