2人が本棚に入れています
本棚に追加
第1章
そこは瓦礫の山だった。
僕はその景色を随分高い所から見下ろしていた。
壊れた道路はアスファルトが捲れ、大小様々なコンクリートの塊がところ狭しと転がっている。
一昔前にはたくさんの子供が遊び回り、若奥様達が舌戦を繰り広げたであろう公園は、遊具や木々が倒壊し、蛇口の付いた塩ビ菅が有るその場所が、水飲み場であったことを思わせた。
その元公園の近くに6つの影が見える。
よく見るとねずみ色と黒の迷彩服を着て、手には銃を持っている。
その内の先頭を歩いている人に僕は吸い込まれていった。
最初のコメントを投稿しよう!