歌と文字と女と俺

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夕方頃ベッドから起き上がる。 これも昼夜逆転の生活が長いからか、身体のサイクルが決まって同じ時間帯に目を覚ますのだ。 まだ完全に起きていない頭のままパソコンの前に座る。 再びサイト内に入り、自分の日記に付けてくれている女性会員達のコメントを一つ一つじっくり読んでいく。 これも毎日の日課だ。 皆それぞれ文章力も表現力も異なる。 もちろん感受性も全く違う。 それが面白い。 文字だけの付き合い… それだけのポイントで相手像を脳内に造り上げる。 これはもう、想像力の世界でしかない訳で… それが何気にハマる。 人間関係というのは本当に果てしなく可能性を秘めており、リアル・ネットに限らず、俺に新たな難題や向上心などを与え続けてくれる。 中には批判的なコメントだって確かにある。 拒否リストに登録されてショックを受けた事もある。 だけど、人というものは、意見がバラバラだからこそ高め合えるわけで… 何でもかんでも「その通りだと思います」では刺激がなさすぎる。 俺はそう思うんだ……。
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