二十一夜 ー深夜ー

13/48
44564人が本棚に入れています
本棚に追加
/1234ページ
思わず、ミハイさんの腕をとって引き留めようとしたが。 しかし。 「ぎゃああああ!!来やがった!余計なもん持って来やがった!ぎゃあ!」 表のヤタがけたたましく騒ぎ、ほぼ同時にざざざと羽音が響いた。 これは、吸血鬼が出てくるときの音。 てことは、まさか!? 「む、帰ってきたか、ジジイ。」 やっぱり! ミハイさんも気配で分かったらしい。 そして、ハンター二人の意識が、ミハイさんから外に切り替わる。 「吸血鬼の親玉か。」 「おのれ・・・!」 そんな二人の殺気を外からでは全く分からないのか、全く気にならないのか、相も変わらず楽しそうな声が響く。 「おーい、泉実くーん、ボーズ、それからハンターくんたちや!出ておいで!わしからの土産物だよー!」 土産って、本当に故郷に帰ってたのか、この人!
/1234ページ

最初のコメントを投稿しよう!