十四夜

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でも、よく分からないことが一つ。 「あの・・・すみません、変なことを伺いますけど。その・・・珠美さんは、どこら辺で相原さんのことを好きになったんですか?」 相原さんは、しきりに珠美さんに惚れたとか美人だとか言っているけれど。 珠美さんの口から、相原さんを誉める言葉を聞いたことがない気がする。 「兄さんも野暮だねえ。」 顔を上げられない珠美さんの代わりに、琴子さんが答える。 「そんなの、デートに誘われた時からに決まってるじゃないか。」 ・・・・・・まさか!! だって、デートの約束を強引にさせられて、怒っていたじゃないか! 「社長さんみたいな大人の余裕たっぷりな男にあんな風にちょいと強引に誘われちまったら・・・・・・ねえ?」 そういうものなんだろうか。
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