44568人が本棚に入れています
本棚に追加
/1234ページ
今夜は相原さんの顔を立てて祝い金として仮にもらっておくが、次に来たときはただで飲んでもらおう。
そう思っていると。
表でヤタが「ぎゃあ!ぎゃあ!」と騒がしく鳴いた。
人間の客がいるとわかっているから、人語では鳴かない。
しかし、それに対して。
「何よ、ヤタ!何でぎゃあぎゃあ鳴いてんのよ、気持ち悪いわね!いつも通り可愛げのないことでも言いなさいよ。」
珠美さんだ!
会社の飲み会の後だから、きっとアルコールが入っている!
しかも、相原さんがいるのを知らない!
まずい!
俺がカウンターから飛び出し掛けたとき、既に遅く、店の戸が開いた。
「やっほー、泉実ちゃん!二次会が面白くなかったから、途中でこっち来ちゃった!」
ああああ、間に合わなかった!
最初のコメントを投稿しよう!