二十一夜 ー深夜ー

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「で、どうするんじゃ、この後。」 お地蔵さんの言葉に、はっとなった。 まったく解決しちゃいないよな? リュエルクさんとウルスクさんが合流したってことは、いよいよミハイさんと戦うんだろうか。 リュエルクさんはまだ魔力が完全に回復していないにしても、少しはウルスクさんの手助けができるだろうし。 ウルスクさんは、さっきまで殺る気十分だったし。 「あの・・・リュエルクさん。ウルスクさんにも話したんですが・・・話・・・聞いてもらえませんか。」 リュエルクさんは、俺の言葉じゃあ動かない。 「リュウ。顔上げろ。俺もずっと言ってるだろ。烏丸さんはおまえのことも、こっちのにーちゃんのことも、客のことも、全部心配してんだよ。これまでずっと嫌な思いしてきたからって、本当の親切や思いやりを否定するんじゃねえ。」 相原さんの言葉に、リュエルクさんがゆっくり顔を上げた。
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