二十一夜 ー深夜ー

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「旦那。この二人と戦ったら、旦那はやられちまうのかい。」 「ふん。」 相原さんの問いかけを、ミハイさんはさも馬鹿馬鹿しいとばかりに一蹴した。 「次期後継者の我が力をみくびるなよ、人間。そこのダンピールの魔力がすべて戻ったとて、私の足下にも及ばん。」 北欧の邪神ロキとの戦いの時、一人でありとあらゆる場所と道を繋げて援軍を連れてきてくれたミハイさん。 その魔力は、人間なんかじゃ絶対にかなわないくらいなんだろう。 「じゃあ、一度仕合ってみちゃあどうだい。やってみりゃあ、無駄だってこの二人にも分かるんだろ?」 「無駄と決めつけるな。それに、無駄であっても相討ちに持ち込んででもしとめる。それが、俺の仕事だ。」 ゆらりとウルスクさんの中の殺気が周囲の空気に伝わり始めた。
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