二十一夜 ー深夜ー

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半分吸血鬼で半分人間のダンピール。 でも、生まれながらのハンターというわけじゃない。 ハンターの素質が非常に高いだけで、ハンターにならない道もあるはずだ。 もちろん、吸血鬼の方の道は論外として。 「だから、一度面倒見たら、家族も一緒って言ったろ?俺を嘘つきにさせんなよ。気が済んだら、リュウは俺の息子ってことでちったぁ可愛がられろ。」 え、それ、嘘で終わらないのか? ひゅっとリュエルクさんが短く息を飲む。 上げた顔が歪む。 握りしめた拳が、白い肌よりさらに白くなる。 「ば・・・馬鹿なことを・・・俺は半分吸血鬼で・・・もう100歳になっていて・・・」 「吸血鬼ってわけじゃなかろ?吸血鬼の血のせいで、成長がゆっくりなだけなんじゃねえか。それに、おまえはいろいろと学び損ねてんだろ。」 カウンター席に座ったまま、相原さんが振り返った。
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