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リュエルクさんから、呻くような声が漏れた。
人からは人間扱いされず、吸血鬼と対峙すれば戦わねばならず、どちらの血からも否定され続けてきたような人生だったんだろうな。
それを、相原さんが受け止めてくれた。
「相原さん・・・ありがとうございます・・・っ」
「いやぁ、そんな礼を言われるようなこたぁしてねえよ。自分勝手にいろいろしちまって、これじゃああの吸血鬼のじーさんと変わんねえよなあ。」
そんなことはない。
相原さんは、少なくても誰かを幸せにできるじゃないか。
バサラブさんは、自分の楽しみが優先だからなあ。
「おまえ、やりおるのう。本当に息子になるかならんかより、そういう言葉を掛けてやれたちゅうのがこやつにはでかかったんじゃろうて。」
お地蔵さんも、相原さんを誉めてくれた。
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