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(ヤバい。どうしよう…)
その辺に立っていた空港職員らしき人にとりあえず、話しかけてみた。
「え、エクスキューズ、ミー!えっと、ロストバゲージ!!」
(通じるかな?)
一抹の不安を抱えながらも、必死で「ロストバゲージ!!」と繰り返す。
なんとか通じたものの、早口で捲し立てられると、何言ってるか聞き取れない。
「パードン? ソーリー、アイム、リトルイングリッシュ!!モア、スローリー!!」
せめて学生時代、もうちょっと英語勉強しておけばよかったと今更ながら後悔しても仕方ない。
「……石田君?」
聞き慣れた日本語に思わず振り返ると、そこには驚いた顔の要さんが立っていた。
「か、要さんっ!!」
相変わらずビシッとスーツを着こなしていて、隙がなかった。
「どうしたの?こんな所で……」
「その、荷物が無くなっちゃったみたいで……」
「えっ!!大変じゃん!!手続きしなきゃ!!」
僕は要さんの後をついていくことしかできなかった。
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