Chasse

Developpe

「Could you tell us where you're staying?」

「えっと、石田君の滞在先教えて？」

「はい……」

僕はまた鞄の中から滞在先の住所が書かれた用紙を取り出し、要さんに手渡した。

それを見て要さんがなにやら話をしている。

「He need to change clothes. Could you compensate for that?(着替えが必要だから補償してもらえる？)」

「Please buy the things you need and send us the receipt.（必要な物を買ったらレシートを送って下さい、そうしましたら補償致します）」

さらになにやら交渉をしているようだ。

「OK, thanks.」

「大丈夫だよ、日用品とか買ったレシートを空港に持ってくれば補償してくれるって。

あとね、歯ブラシとタオルくれって言ったら今持ってきてくれるって。良かったね！さすがに小さい空港だから専用キットは置いていないみたい。」

「ありがとうございます！！」

要さんは八重歯の見える笑顔で、僕を安心させるように笑いかけてくれた。

言葉の通じない遠い異国の地。要さんの存在はとても心強かった。