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夜の練習にも一区切りがつき、ふと外に出てみた。
見上げると、満点の星空。
日本じゃなかなか見られない天然のプラネタリウムに思わず感嘆のため息が漏れる。
都市部からは少し離れた砂漠のリゾート地。
日中はあり得ないくらいの気温の高さと日差しに驚くけど、夜は心地よい風が吹き込んでいる。
「陽介まだ練習してたの?」
「あ、先輩お疲れです。」
「この先にプールあるからひと泳ぎしてきなよ?ジャグジーもあるから筋肉痛もほぐれるぜ。」
「いいですね、そうします。」
先輩から水着とちょっといい服を持って来い!なんて言われてたけどその理由の一つががこれだったとは。
屋外に備え付けられているプールには誰もいなかった。
思い切り水しぶきをあげて飛び込む。
火照った身体を冷やすにはちょうどいい水温だった。
星空を眺めながら水面に身体を浮かべる。
水音が遠くに聞こえる。
目を瞑って、ダンスのイメトレをしていた時だった…。
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