Developpe

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突然顔に水がかかった。 「っ!?」 起き上がり辺りを見回すと、そこには要さんがいた。 「あ、ごめん鼻に入っちゃった?」 要さんは悪気がなかったように、再度バシャバシャと水をかけてくる。 口元には八重歯が覗いている。 「ちょっ、何するんですか!?」 慌ててやり返す。 バシャバシャと派手に水音をたてながら、いい大人の僕たちは久々に童心に返ったような気がした。 身体が冷えるのも忘れて遊びほうけていた僕たちは、ジャグジーに入り温まっていた。 「あ~いい気持ち!筋肉痛がほぐれていくみたい…」 「こんなすげぇ星空の下で風呂なんて、贅沢だよな!」 日本にいた時のぎくしゃくした感じが嘘のように他愛もない会話が星空へと消えて行く。 それも、こんな開放的なシチュエーションだからだろうか。
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