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「僕、要さんのこと好き…になってしまいました。」
「…へ?あ、え?嘘だろ!?」
「嘘じゃないです。」
ザバリと要さんが立ち上がった。
「マジ?」
「マジです。」
褐色の鍛え抜かれた要さんの身体は濡れていて妙にセクシーで思わず目を逸らしてしまう。
いつもはキッチリと整えられている髪型も、今は濡れて下ろされているせいかその表情にあどけなさが残る。
「なんか……そのこんな所で、ムードとかなくてすみません。」
「や、びっくりした!」
「ですよね、すみません。」
「謝んないで!!俺、喜んでいいんだよね?嘘じゃないよね?」
両肩に触れられ、思わず見上げると、真剣な眼差しをした要さんがそこにいた。
「本当です。僕要さんのこと…」
カアっと顔が赤くなるのがわかる。今更ながらドキドキと心拍数が上がっていく。
「じゃ、俺たち付き合っちゃおうか?」
「はい…」
コクコクと小刻みに頷くことしかできなかった。
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