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「そーらーちゃん…今夜はね…壱(いち)もね…そろそろ来るのよぉぉ…」
また振り返ると、蒼空の顔に数センチの距離まで近付いた標的の男がいたが…なんと、父の木菟(みみずく)だった。
絶句し、何も言えなくなった蒼空は、状況を把握する為にキョロキョロと店内を見回し、また驚いた。
出入り口の辺りに、超ミニのチャイナドレスを着た壱が立っていたのだ。
「…ついに…蒼空様も此処へ来ることになったか…」
「壱ちゃん…みんなで楽しまないとダメだっちゃ!」
「弐…相変わらず気持ち悪いな…」
「…お互い様よ!」
「そうよそうよ!」
他の隊長たちが、弐に加勢して言う。
此処は、隊長クラス以上のメンバーが集う秘密の会員制クラブだったのだ。
「みんな、此処で夢と現実の狭間…混沌を楽しんでいる…党首となった蒼空様も、これからは必ず来なければならないのだ…」
気持ち悪い顔をした壱と弐と木菟が、両脇と前に座り蒼空へ説明をする。
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