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虎柄のビキニと小さな角も付けた弐が、無表情に立っていた。 長い髪のカツラと濃い目の化粧もしていたが、大柄な上にボクサーのような筋張った身体なので、全くもって似合っていない。
見ていて、非常に気色悪い。
「やめてよ…気持ち悪いわ…」
「こ…このビキニを侮辱することは許さん、例え蒼空様でもだ!」
「あ…いやあのね…ビキニじゃなくてね、それを着たちいにいが気持ち悪いのよ…」
「え…そう?…いいと思うのに…非道いわ…」
かなり呆れてしまった蒼空は、溜め息を吐きながら標的の男をチラリと見てみた。
「!…ブフォッ!」
飲みかけの酒を噴き出してしまった。
コスプレをする店だから、これは当たり前といえば当たり前のことなのだろうが、標的の男は女装をしていた。
しかし、その姿は異様なものだった。
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