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俺は、
なんて声をかけようとしていたのだろう…。
麻衣の中で、俺はどんな記憶として
残っているんだろうか…
思い出したくもない、
忘れたい過去として残っているのなら…
そう思うと、なんだか怖くて、
ただただ麻衣のその横顔を見つめたまま、声をかけることができなかった。
その日以来俺は、
何度か食堂に足を運んで、麻衣の姿を探した。
だけど、たとえ見つけたとしても、話かける勇気はなくて
ただ遠くから
麻衣を眺めていることしかできないまま
月日だけが流れていった。
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