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小さい記憶だけど、焼きついたその姿は
この目から離れることができなかった記憶で。
ゆっくりと思い出される光景は
叙々に鮮明になっていく。
あの後ろ姿は…。
行きたくもないトイレに
何度も足を運んで見た後ろ姿を
私が忘れるはずがない。
いつの日か、裕と居酒屋で一緒にいた女の人…。
“彼氏にも…言われるんです”
…ハハっ
…ま、まさか…ねぇ…
いや、たとえもし
あの日見た後ろ姿が
門田さんだったとしても、
その日は、たまたま裕と食事しただけで、彼氏は別の人かもしれないし…。
上司と部下で食事行くなんて珍しいことでもなんでもなんだから…。
彼氏って決まったわけじゃない。
そうやってまた自分の都合のいいように考えてしまう。
ううん…
今回ばかりは、そう思わずには、いられなかった。
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