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まだ騒いでる小林を横目に
「じゃぁ門田さん…行こっか」
「はい…」
門田さんは、スーっとやっぱり幽霊のように私のあとについてきた。
っていうか営業やったことあるんだろうか…。
いや、あるに決まってるんだろうけど…
大丈夫かなぁ。
部下なのにまともに話をしたことなかった私は、
彼女の営業姿なんて想像もつかなくて、
なんかやばいな…
裕には悪いけど、
もう一回だけ小林についてきて欲しかったよ…。
不安すぎてそんなことを思ってしまう。
だけど…
「ご質問などあれば遠慮なくおっしゃってください」
うそでしょ…。
相変わらずの細い声に、
ゆっくりとした穏やかな話し方…。
でも小林同様、
4、5人のおじ様方を前に、
堂々と話す門田さんをまの当たりにして私の目は点。
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