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マッ○が見えてくると、店の外まではみ出してる人だかりに一瞬ためらった。
…うわっ・・・凄いな。
学生で溢れかえってる店内。
数人で大笑いしながら
テーブルを囲む女子や、
部活帰りと思わせる男子の団体。
手ごろな値段が学生には
うってつけだしね…。
なかなか空かない席にため息をもらしていると、
ふと楽しそうに話してる、
一組のカップルが視界に入った。
そうだ…私も高校生の頃は、
裕とよく来てたっけ…
なんて昔の自分と
そのカップルが重なって見える。
あぁ…また裕が…。
昨日の夜、裕のこと一晩考えて、
やっぱり忘れるのは無理って結論にたどりついた。
別に忘れる必要ないって
開き直ってもみた。
これから先もずっと、
いい部下でありながら、
裕のこと、想い続けていたい。
いい部下…
だから、今私が出来ることは、裕に認めてもらうために、仕事をきちんとこなすこと。
“あんなまま”なんて思われてるんだから今のままじゃ絶対ダメだ。
今の私で裕に好きになってもらおうなんて、どう考えても、振り向いてくれるはずない。
そう思ってた矢先だったのに、
今日、全部を門田さんに任せてしまった自分が尚更、情けなかった。
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