第二章

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「ほおー、お子様瑶子も彼氏がいる年になったんだ。いいなあ、高校生。あれだろ。手繋いで帰ったり勉強教えあったり。いやー青春だね」 彼は笑いながら煙をはきだしゆっくりとコーヒーを口にする。 「お兄ちゃんなんかオヤジくさい」 「あはは、もう23だよ。もうオヤジだよ。で?どこまでした?」 「も、もう、お兄ちゃんほんとオヤジ」 ミルクと砂糖をドバドバ入れたコーヒーを口にし悪態をつく。 「で、どこまでしたのかな瑶子ちゃんは。おばさんたちには黙っとくからさ」 立てた人差し指を口に当て『ヒミツ』の仕草をする彼にあたしはフフっと笑った。 そして顔を赤らめながら「キス……はしたよ」と言ってしまった。
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