彼の右側。私の左側。

第二章

「嘘だ」

彼は煙を吐き出しながら笑う。

「ほんとだってば」

「今の高校生はもっと進んでるんじゃねーの？彼氏はこんな可愛い彼女が隣にいてよく我慢できてるな」

また可愛いと誉められ嬉しくも恥ずかしく再び顔を赤らめ、コーヒーカップに口をつけた。

ーーそんな瑶子を見た博己は、指先にある短くなった煙草を灰皿に押し付けると、おもむろに立ち上がり瑶子の隣にドカッと座った。ーー

「俺だったら我慢できないな」

そう聞こえた直後、体を引き寄せられ唇が重なっていた。