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「ねえ。博己兄ちゃん元気にしてるのかな?」
久しぶりの実家。
炬燵に足をつっこみ、約束通り作っておいてくれた大好きな煮卵に箸をのばしながら対座する母に何となく聞いてみた。
「博己くん?あの子偉いわよ。毎年お正月には家族揃って来てて」
正月番組を見ていた母が画面から目を離さず、あたしへの嫌味ともとれる言葉を澄まし顔で言いお茶をすすり、あたしはムスッとし大好きな煮卵を頬張った。
「今年も?」
母の煮卵はどんなに悲しくても怒っていても、全ての機嫌を直してくれる魔法が入っており、さっきまでムスッとしていた顔も直ぐに笑顔に変わった。
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