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「そ、そういえばね、今年。母に騙されて久しぶりに実家に帰ったんだ。博己兄ちゃんは帰ってるの?」
途切れた会話を繋げようと、頭に浮かんだ事を言葉にした。
「んー……ここ何年かは帰ってないな」
「そうなんだ。家族揃って初詣に行くのをよく見たって母さんが……」
ハッとして言葉を止たか遅かった。気まずくなり彼が見れない。
「なんだよ気にすんなよ。そういえば、俺まだ初詣行ってねーな」
彼は気を悪くすることなくカラカラと笑った。
「明日行ってくるかな。で拝んできてやるよ。『瑶子に素敵な彼氏ができます様に』って」
「それくらい自分で見つけますっ。だったら『再婚できます様に』って拝んだら?」
「お前、生意気になったな」
あたしたちは共に笑いだした。
そしてその後は、思い出話に花が咲きいつになく楽しい時間が過ごせ満足した。
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