第三章

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「無駄にするのももったいないしな。……仕方ない。一緒に行くか」 「仕方ないんだったら行かない」 「瑶子ちゃん。俺とデートしよう」 彼はふざけた猫なで声であたしをデートに誘った。 ノリで誘われたデート。 しかし電話越しだが耳元で言われ不覚にもドキッとしてしまった。 中高生でもあるまいし……。 そう自分に言い聞かせたが胸の高鳴りはおさまらない。 電話越しでよかった。 動揺を隠し彼の声でもう一度さっきの言葉を聞きたくてわざと「え?何?」と返す。
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