第四章

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その後お酒の飲み方を教えて貰うと口実をつけ、何度か一緒に食事に誘った。 彼は苦笑しながらもその誘いに何度ものってくれた。 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ 「あっ」 何度目かの食事の後。見覚えのある姿を見つけを視線を向けると、彼もあたしの視線を追って同じものを見る。視線の先からは夢愛学園の制服を来た子が楽しそうに話ながら歩いてきてすれ違っていった。 「懐かしい」 思わずそう呟きながら制服の子達を目で追い掛けた。 「相変わらずあの制服可愛いな」 「そうやって誉められるのが嬉しくって、用もないのに出掛けてたな」 お互い笑いながら前方へ目を向け歩き続ける。 「でも一番嬉しかったのは博己兄ちゃんに誉められた時かな」 あの時を思いだし照れ笑いをした。
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