δ.再三再四

10/28
前へ
/505ページ
次へ
「実際問題それがどう関係するんだ?」 「私が作ったこの空間に入った時と、出たときは同じになります」 「つまり修行できないと」 精神と何とかの部屋みたいな芸当はできないってことか? 適当に言ってみたが、正しいようだ。 「その通りです。魔力の増減は起こりませんし、疲れることもありません。長時間いれば精神的には疲れそうですが」 「なるほど、でも思うんだがそれだったら想像魔法の練習できなくない?」 クロノスは微笑む。 つまり俺の意見は的外れということらしい。 「想像魔法というものは基本精神力のみで行われるものです。魔力以前の問題です」 まあそれはそうだ。 だから魔力を消費しないのだ。 「因みに時間が止まっているので、死ぬこともありませんよ」 「え、マジで?」 「つまり、ここで拷問を行うと……」 一瞬で永遠に地獄を見ることになる、と。 なんか渦巻忍者の漫画であった気がする。 「精神も疲労しなければなおいいんだけどな」 「そこまでは甘くないですよ」 クロノスの説明では、この空間には外と同じように魔力の粒子があるようだ。 というかない空間は存在しないようだ。
/505ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5657人が本棚に入れています
本棚に追加