δ.再三再四

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「自分の魔力と大気中の魔力の割合の大きさじゃないか?」 「ほぼ正解です」 「ほぼ……か。何が違うんだ?」 「想像魔法では自身の魔力が0%という条件が足りませんね」 俺が理解しているのはわかっているが、敢えて言ったのだろう。 でもそれが大事なのか? 「とても大事ですよ」 「ん? ということはさ、シルビアが使っていたのは想像魔法ではない?」 自分の魔力を膨大に消費していた。 ……冷静に少し整理しなおそう。 俺は自分で割合と答えた。 つまり、シルビアが使っていたのは描画魔法? 素直に自分の考えを伝えてみる。 「私たちからしたら概念的には同じです。ただ、人間が言うには違うものですね」 「声で発動するから?」 「まあそんなところです。でも行っている原理は同じです」 まあ俺からしたら、いきなり魔法陣を出すなんて言う芸当自体が中二病っぽいよな。 手に気を集中させたら……みたいな感じだよね。 「なんで彼女では想像魔法を使えなかったのでしょうか?」 なんで……なんで?
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