第1章

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ポーさん{何だと、 出ていくだと、 そりゃむりだ、 第一わしらの足は石の台座と一心同体、 離れたくても離れられない。 バカいうでない。 こんな寒い日は寝てるが一番だ} そうなのです。 この朝日村は平家の落ち人が、 村の始まりでした。 その頃はまだ村の人々も開拓精神で活気があったのですが、 今では、 不作続きで村の若い男女は隣の寺泊が、 遠く奈良の都にまで出稼ぎにいかなければ生活ができなくなりほど寂れてしまい、 この峠のお地蔵もお供物や、 願い事などの相談、 などが減ってしまい寂しい日々を送るお地蔵様たちなのです。
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