第1章

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まぁ、 つまり人間にはお地蔵たちの世界の話し声が理解できないから聴こえないのかもしれません。 聴こえたとしても、 そりゃ、 心の優しい一握りの人かもしれません。 雪は相変わらず深々と降り続く。 遠くでカラスが寂しげにないています。 どこからの梢から、 雪の重みに耐えかねず、 きしむ音がしてドカッと雪がおちてくる。 ふーさんが、 のっぽのポーさんに何やら話しかけています。 ふーさん{ポーさん寝てないで起きてください、 もう、 それだけ寝れば元気でしょう。 実は前から考えていたのですが、 わたしはもう、 この村が嫌になりました。 今では、 訪ねてくると言えばタヌキキツネカラスの類いばかり、 お供えものもすっかり少なくなり村の人達もこなくなりました。 だから、 この朝日村からでていきましょう}。
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