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私の記憶が間違っていなければ、ここはまだイシュタリカ王国の領内だ。
ここからダルシア国に向かうには、いくつもの国を越えていかなくてはいけない。
とても2、3日で辿り着くような場所ではないのだ。
「困ったな。どうしよう?」
「どうしようって言われても……」
困り顔の二人に、私はドキドキしながら答えを待った。
「仕方ないわね。とりあえず近くの街まで連れていきましょう。転移魔法が使える人がいるかもしれないし」
「そうだな。ユキリア、それでもいいかい?」
「あ、うん。ありがとう。よろしくお願いします」
こういう展開になるだろうとは予測していたが、不安があっただけに私は素直にお礼を言った。
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