12人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
「わ、わ、私…か、か、帰りま」
「いや、いてくれ」
後ずさってしまった美穂をとどまらせる。
「…いいのか?知られることになっても」
士の問いに、俺は静かに頷く。
「美穂、俺…俺は今、仮面ライダーなんだ」
「…え?」
当然の反応である。いきなり言われて納得するほうがおかしい。
が、俺は構わず続けた。
「ニュースでやってた怪人と戦ってた奴は、俺なんだ…」
「…ウソ、でしょ?」
「……」
「残念だが本当だ。信じられないのは無理もないが、ソレを否定するなら、アンタがさっき見たものも否定しなくちゃならない」
黙ってしまった俺の代わりに、士が冷静に話す。
「…さっきの」
身をすくませる美穂。先程の光景がフラッシュバックしたせいなのは、間違いなかった。
最初のコメントを投稿しよう!