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――昔、昔のこと。
金色の『竜』がいた。
『彼女』は『竜』達の中でも特別な存在で『神』と称された。
ある日、彼女は後に『蒼き英雄』と呼ばれる『人間』の男に出逢った。
最初は戸惑いながら接していたが、日が経つにつれ心を許すようになった。
そして、二人は愛するようになり…
二人の間に男女の双子をもうけた。
どちらも『母』と同じ金色の髪。
そして『父』と同じ蒼い瞳。
穏やかで愛おしく優しい時間は長くは続かなかった。
『人竜戦役』
それは親子を引き裂いた。
『蒼き英雄』となった『父』は『人間』側に―
『神竜』の『母』は双子と同類を連れ、『竜』達を導き『異界の門』を潜った。
『異界』で哀しみに暮れた『母』は双子を『異界』の『人間』へと託し、『永遠の眠り』に就いたという。
昔、昔の物語――。
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