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玄関先まで見送りに来た晴翔に、意を決して向き直る。
「ん?」
「え、……えぇっと……その、」
「………?」
「そ、その、……また来てもいい……かな?」
これが今の葵の最大限のアピールだったんだけど。
「ん?……あ、あぁ、また連絡する」
「あ、ありがと……」
「おぉ」
どういうつもりなのかなんて、もう考えても一向に答えなんて出て来なくて。
それでも葵は、週末晴翔から連絡が来れば彼の手料理を食べにアパートを訪れる。
だって、理由がどうとかより、彼に会える理由になれば口実なんて、どうだっていいんだから。
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