入国者

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コーコちゃーん。 僕はココちゃんから送られたチャットを開いた。 「シュンchan(*∩ω∩)これからよろしくね=^・ω・^=」 なんだ、挨拶か。 礼儀正しい子だなぁ、いや感心だ。 「うん、これから頑張ろうね。」 「'`ィ(´∀`∩」 ふふふ、僕は微笑みが止まらない。 希望の国を建国して良かった。 楽しくてしょうがないよ。 僕は菩薩のように、全てを包み込む優しい顔で、ココちゃんの書き込みを眺めていた。 その時、急に携帯電話の画面が暗転した。 あれ?電源落ちたかな。 僕が電源を入れようとした瞬間、暗転した画面に、白いドレスを着た女性が、こちらへ歩み寄ってくる姿が見えた。 こ…これは!? 知っている。 僕はこの光景を知っているぞ!! 僕の予想通り、こちらへ向かっている画面の中の女性は、手を伸ばし、僕を捕まえようとしている。 どうやって? この手は…画面の中から、飛び出してくるんだよぉ! 僕の脳は、その危機を一瞬で感じ取り、自分が行動しろ、と命じるより先に身を引かせてくれた。 この距離なら…この距離なら回避出来る!! 画面から飛び出した女性の手は、予想通り僕の首まであと1cmというところで止ま…らない!? その手は更に伸び、あろう事か二の腕まで画面から飛び出してきた。 うわぁぁぉぁあぁ! その腕は、僕の髪の毛を鷲掴みにし、そのまま画面の中へ引き摺りこんだ。
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