私立山蕗女子高等学校 新聞部

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「えーと、march of holyは、国民同士で協力してボスを倒すの。ボスの強さによって、貰えるポイントが違うんだけど…要はいっぱい倒して、いっぱいポイントを獲得した国家が優勝ね。ボスを見つけるためには、みんなで探索しなきゃいけないの。この探索の方法は…」 姫子が初心者達に、イベントの内容を説明している光景は不思議だった。 別のゲームでの話だが、姫子の存命中は、傲慢な冷酷女王様としてチームメイトに恐れられていたらしい。 僕はその時ノバゲーと出会う前だったので、存命中の事については、人から聞いた話になる。 だが、1ヶ月一緒に同じ国家で暮らしていると、姫子のその性格には深く頷ける。 だからこそ、初心者にザックリではあるが、一生懸命教えてる姫子の姿に僕は違和感を覚えた。 こんな、面倒見の良い一面もあるんだな…。 いや、成長している…と言った方がいいのだろうか。 姫子は元から幽霊として自由気ままにやってきた訳ではない。 最初は1日2時間の活動限界があった。 しかし、年数を重ねる毎に、自分の意思で自由に動けるまでに成長していったのだ。 「大体こんな感じかな。後はやりながら覚えていこうね。」 「姫子さん、ありがとう。」 「姫chan、なんかシュンchanみたいだね( ´艸`)同じような事ばっかり言ってるよ(´ω`*)」 化け物と一緒にするなよ。 「そうかな…シュンタソと一緒にいて、バカ正直な性格がうつっちゃったのかな。」 「誰がバカ正直だって?」 僕はいらん事言われる前に存在を知らせることにした。 「シュンchan(*∩ω∩)今ね、姫chanにイベントの事教えて貰ってたの。」 「シュンタソさん、初めまして。ココの友人の白百合です。」 友達…フレンドのことかな? 「白百合さん、よろしくね。ノバゲーはいつから始めたの?」 「今日からです。ココと同級生なんですが、ココから勧められて始めました。」 友達って、本当のか…。 いや別に珍しいことじゃないんだが。 同級生…か。 まさかココちゃんの…アレか? 「友里恵chanとは同じ部活なんだよー(>ω<)」 友里恵…白百合…あぁなるほど。 僕は心なしかホッとしていた。 何故かは説明出来ないが。 「こらっ心美!本名は言わないで!」 「友里恵chanだって言ってるよー(;`O´)o」 心美…ここみちゃんと読むのか…これはいい事聞いたぞ。 僕は心なしかゲス顔だった。 何故かは説明出来ない。
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