私立山蕗女子高等学校 新聞部

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心美ちゃんかぁ…名前まで可愛いなぁ。 きっと心の美しい子に育つように、って願いを込めてご両親が名付けたんだろう。 お父様、お母様、心美ちゃんは願い通りの美しい心を持った女性に育ってますよ。 僕が保証します。 「こらこら、オッサン。変な妄想はしないように。」 僕が心美ちゃんのご両親に挨拶に行く設定の妄想を、たった今始めようとしていた事をなぜわかった。 「2人とも気を付けてね。この国にはとんでもないロリコンがいるから。」 「シュンchanロリコンなの(=_=)?」 「シュンタソさん…犯罪は犯さないようにしてください。」 「やめろ化け物!風評被害を招くだろうが。」 なんて事をしてくれたんだ。 完全に引かれてしまったじゃないか。 「化け…物?」 あ…思わずいつもの調子で言っちまった。 僕は慌てて言い直した。 「あ…いやごめん。間違えた。まるで幽霊みたいに冷たいな…姫子のツッコミ。」 ふぅ…機転を利かせたナイスフォローだ。 僕のこのフォローにはイイネ!が沢山付くはずだ。 「幽…霊…?」 あ、マズイ。 これもダメだ。 「いつも私を幽霊だの、化け物だの言ってちょっかい出してくるの。まるで子供でしょ?」 「あー( ´艸`)シュンchan、それで姫chanの気を引こうとしてるんだね(*'∀'人)*+」 姫子さん…イイネ! まぁ僕の立ち位置について、更に誤解を招く結果になってしまったが、事無きを得たのならそれでもいいだろう。 姫子の事については誰にも言うべきではない。 皆仲良くがモットーの希望の国は、見世物小屋ではないんだ。
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