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「なぁ、笑美。
その店の名前、何て言うの?」
店を探して遠くに目をやっていた私に昂太が話し掛けてくる。
「“Honu Garden”ってお店。
地下1階がクラブになっていて、そのクラブの看板が目印だって聞いたんだけど・・・。」
私は昂太に店の情報を伝え、再び遠くの景色に目をやった。
しかし昂太はすぐに何かを見つけたようだ。
隣を歩く私の肩を突き、すぐ傍にある大きな看板を指差す。
「それって、ここじゃないの?」
「あ・・・、あった!」
灯台下暗しとは正にこの事。
私が探していた店は、今私たちが歩いていた通りのすぐ目の前にあったのだ。
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