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よほどお腹が空いていたのか、早速メニュー表に手を伸ばす昂太。
期待しながらメニューを見つめ、今日のご馳走を物色し始める。
昂太の言動はとても素直だ。
まるで子犬のように目を輝かせ、空腹によって膨らんだ食欲を満たすべくメニュー表にだけ視線を向けていた。
彼が“犬”なら慧は“猫”だ。
警戒心が強くて本当に心を開くまでに少し時間が掛かるけど、甘え上手で気まぐれな一面も持ち合わせている。
昂太は人懐っこくて素直だから、先輩後輩の関係である彼らの相性はなかなか良いものなのかもしれない。
そんな事を考えていると、メニュー表を眺めていた昂太が首を傾げ始める。
時々ちらりと私の方に視線を向け、何か言いたげに無言でアピールしていた。
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