週末夜のすすきの

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「どうしたの?」 あからさまな昂太の態度に苦笑しながらも、首を傾げる彼に声を掛けてやる。 昂太は私が声を掛けた瞬間笑みを取り戻し、やや恥ずかしそうにこう私に尋ねたのだった。 「あのさぁ・・・、大まかな料理のジャンルや有名なハワイ料理はわかるんだけど、他のものは名前だけじゃさっぱりわからなくてさ。 だから笑美、適当に何品か選んでくれない?」 「えっ!?私が・・・?」 そう丸投げされたところで、私もまともにハワイ料理を食べた事がなかった。 店員に聞きながらオーダーしようと考え辺りを見回したが、私たちが席に着いた直後からどっと客の人数が増えていたのだ。 これでは店員を引き止めて長々とオーダーするのは申し訳ない。
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