プロローグ

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「よってこの数式は……」 無事、遅れる事無く登校した私たちは、現在私の苦手な先生が受け持つ数学の授業を受けている (退屈だなぁ~… 家に帰ったら何しよう? 久しぶりに部屋の掃除でもしよっかなぁ あ!今日は見たいテレビ番組があったんだ!) 全く授業内容に集中出来ていない私は、まだ一現目であるにも関わらず、家に帰った後の事を考えていた 「いいかー?数学なんて、社会に出たら必要ないなんて言われてるけどな、複雑な暗算が早い人間は人気者になりやすいんだぞー!」 授業の終わりが近づくと、急に先生はテンション高めに語りだした 私がこの先生を苦手とする理由がこれである。 その日行う内容を早めに済ませ、浮いた時間で説教じみた長話に入る 本人は生徒達とのスキンシップのつもりなんだろうし、フランクな態度で話す先生の事が好きな生徒も多いのだけれど 私は段々と熱くなってくる先生の長話が苦手だ 「夢にきらめけ! 明日にときめけ! いつ頑張るの? 今でしょ!!」 おまけに最近は毎度決まって この、何か間違ってる決め台詞で締めるもんだからもう… (怒られちゃえ!あんたよりよっぽど有名な、あの先生達に!) って感じなんです、はい。
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