真白学園腐女子の会

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超絶可愛い笑顔で去って行った村上さんを笑顔で見送って、台本に目を通した。 まあ…うん、普通のラブ…ストーリーに、なる、のか? 友達だと思ってた奴が、実は自分のことが好きで…なんだかんだで自分も好きになって 付き合いましょうハッピーエンド的なストーリーだった。 男同士だもんな。普通じゃないよね。これの主役が俺達なんだよな。現実でもこんな感じで言い寄られてるから何かドキドキするよね。もちろん悪い意味で。 俺は奏を好きにならないけど。 友達としてなら、たまに怖いこと言うだけで良い奴なんだけどなぁ…。 「伊織。セリフ覚えられそうか?」 「んー。どうだろう?したことないから分からないけど、これくらいなら大丈夫じゃないかな?」 あくまでも本格的な劇じゃなくて、活動報告だから…そんなに長い舞台じゃない。 …30分くらいかな? 他にも出る人は居るし、自分の登場シーンはそこまで多くなさそうだ。 「キャスト…まだ未定、って書いてあるね。決まったのは俺達だけなのかな」 「他の男の所には行くなよ」 「行くなら女の子……すみません何もないです睨まないで下さい」 男なんか好きになるわけねーじゃん。行くなら女の子だろ! って…その気持ちすらも言わせない奏はホント魔王様の様な顔で拳を握ってた。 あと1文字でも喋ってたらパンチ飛んでくるとこだったよ!? 奏はたまーに鼻にパンチしてくるから達が悪いんだよな… 鼻は急所だって言ってんのに容赦ないもん。鼻血が出ない程度の力で殴ってくるからマジで達が悪い。 絶妙な痛みで涙出そうになるし。 「取り敢えず…今日中に軽くセリフだけ叩き込んどくよ」 「伊織が俺に好きだって言う最後のシーン…ちゃんと感情込めろよ」 「込めれたらね…」 何か、厄介な事を引き受けちゃったなぁ。 奏がずっと笑ってるよ。 俺にとっては恐怖でしかない笑み。 行く先が不安です…。
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