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てなわけで。
「お邪魔しまーす…」
腐女子の会には手芸の得意な子でも居るんだろうか…かなりクオリティの高いネームプレートが飾ってあるドアをガラガラあけると、そこには素敵な花園があった。
やっぱ!真白学園の!女の子!顔の!偏差値!高いです!!
「表情筋を全部死滅させてやろうか?」
「けっこうですすみません」
ダメだ。ニヤけてるだけでめっちゃ怒られた。奏はマジで独占欲の塊だよなぁ。彼女とか出来たら、その子が大変なんじゃないだろうか…。
まぁ…現在の恋愛対象は男ですけど。ってか俺ですけど!悲しいです!
「お待ちしておりました!さあさ、こちらへどうぞ」
超絶美人で綺麗で可愛い村上さんに案内されて、部室の真ん中にある大きめのテーブルに座った。
これ会議室にあるやつだ。
細長い、木のテーブル。めっちゃ高そうなんだよな。椅子もふっかふかだし。昔はなんか、この学校金持ちしか居なかったらしくて…
いまでもこうやって金持ち学校だった頃の名残がある。
「本日は、他のキャストの皆様との顔合わせも兼ねております!」
って、向かい合わせに座った村上さんの隣には男が数人。イケメン揃いだ。俺には劣るけどね!!!
なんて思いながら、座っている面々を見て…ピタッと…俺の視線が止まった。
「さ、斉藤くん…!?」
ものすごーく不機嫌そうに、斉藤くんが肘を付いて座っていた。めっちゃ怒ってるよ…斉藤くんも彼女たちの餌食になったのか…
ということよりも、断らなかったの…?
「何でお前が居るんだよ」
「うるせぇ。俺の勝手だろ」
ああ、ほら。また2人が喧嘩し始めちゃったじゃん…犬猿の仲とはこの2人の為に生まれた言葉かもしれない。
落ち着いて!って喧嘩を止める俺の言葉なんか聞こえてないみたいで…いつも通りにヒートアップしていった。
女の子の居る前だし、せっかく今から皆で頑張ろう!って時に雰囲気を乱すことなんかしたくないのに…
何で女の子は皆ニコニコしてるの!?おかしいよ!この状況で!
「いつもは喧嘩ばかりの2人だけど実は…」
ボソボソ呟いてる子まで居るし…俺の知ってる女の子だったら、こういうのは不安がるシーンなんだけど!何で!?
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