真白学園腐女子の会

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そんな暗い雰囲気から…いや、そう思ってたのは俺だけだろうけど。 一転、村上さんの仕切りによってまた読み合わせが始まった。 吉野くんは奏や斎藤くんとも順調に、今まで通りに笑顔で読み合わせをしてるけど やっぱり何処か悲しそうだ。 「そんなに前田が気になるか?それとも、吉野か?」 「いや、ううん。大丈夫大丈夫…」 そして斎藤くんとの読み合わせ。すごくダルそうにしてるけど、さっきから別の方向を見ては ビクッてして、ちゃんと読み合わせに参加してくれている。 真白学園ではよく知られた不良なのに、こんなにちゃんとやるなんて…。 「斎藤くんは何でこれに参加したの?」 「文句あんのかよ」 「ないよ!一緒に出来て嬉しい。けど、斎藤くんはこんなのしないと思ってたから」 そう言って笑うと、まあな…ってとてつもなく嫌そうな顔をした。 「アレ。俺の姉ちゃん。俺の中で2番目に嫌いなもの」 クルクル巻いた台本で1人の女の子を指した斎藤くん。 2番目か…やっぱ暗闇に勝てる恐怖はないんだね。なんて、修学旅行で奏に土下座したのを思い出して悲しくなった…。 「あいつに出ろって言われたんだよ。普通なら断るっての…こんなふざけた劇」 「ああ…そういうこと…」 お姉さんに脅されたから仕方なく出たってことか。斎藤くんも災難だね。 おかげで今日から放課後に古川先生と会えないってイライラしてる。 でも朝から夕方まで古川先生に付きっ切りで保健室に居るんだよね…?なんて言葉は飲み込んだ。 なんか、超悲しそうな顔してるし… 「ちっ…また睨んでる。ほら、再開すんぞ。あいつの説教なげーんだよ」 そしてまた、続きから。 この劇は、やっぱり腐女子の会の陰謀でキャスティングされたものかもしれない。 俺に惚れてる奏。古川先生に惚れてる斎藤くん。ひよりちゃんに惚れてる吉野くん。 全員…男が好きだ。 俺は違うけどね!俺はその世界に足は突っ込まないけどね! にしても…他のキャストの人もそうなんだろうか… ここ、ホモ多いらしいし…。
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