真白学園腐女子の会

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_____________________ 「おはよう、奏」 「うん、俺も好きだよ伊織」 「何でそうなった!?」 あれから3日くらい経った。しばらくブルーになっていた奏の調子もようやく戻って、いつもの朝が訪れる。 俺は、忘れるべきだって…無理やり考えないようにしていた事を思い出してしまった。 奏が俺に固執する訳を。 「あ、そういえば見た?昨日のドラマ!」 「見たけど…何が面白いのか分からなかった。恋愛ドラマは恋愛するだけだろ?」 「違うよ…!あそこにモテ要素がギュッと詰まっ痛い痛い痛い痛い…!」 「誰に試す気…?」 いつも通り。いつも通りの奏でいい。俺は奏に心配かけないようにするだけだ。 「すみません!離してください!」 「伊織はこれ以上モテなくていい」 「はい…」 まるで犯罪者が取り押さえられるみたいに、腕をグッと後ろで固定された。 あれ痛いんだね。知らなかった。 過去の事は忘れよう。うん、それが1番だよね。奏も、こうやって俺に固執してていい。 今の奏はこれが通常運転なんだから。 すごい暴力的だけど。 「あ!おはよーございます!」 そういえば…腐女子の会の劇に参加してから、少しだけ日常が変わった。 何か知らないけど、吉野くんと毎朝会う。 「お前なんなの、待ち伏せしてんの」 「え!違いますよ!」 下駄箱で靴を履き替えた後の階段までの廊下に、いつも吉野くんは立っている。 全学年の生徒がそこを通るから、吉野くんが居ても不思議は無いんだけど… 俺達に挨拶した後は自然に輪に入って来て…一緒に階段を上がっていく。 別の階だからすぐに別れるけど、何で急に俺達を待つようになったんだろう。
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