真白学園腐女子の会

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トレーを棚に置いて、奏の手との攻防戦を繰り広げた俺。全然離れない…瞬間接着剤でも付いてるんだろうかというくらい離れない。 むしろ力入れすぎてちょっと痺れてきた… 「これ、いつまで繋いでおくつもり…?」 「いつまで、って。やだなあ…ずっとだよ。決まってるだろ?」 当然だろ?とか言ってくるんですけど!何で真顔でそんな怖いこと言うんだこの人…常に真顔なのはいいけどさ、発言に問題あるよね。 たまーに笑顔になるときも、恐ろしいこと口走ってる時の方が多いから、逆にその笑顔が怖くなるし。 「こんなんじゃ授業も受けれないよ?」 「大丈夫だよ。俺、普段からノートとかとってないし」 「天才かよ…じゃなくて、俺は困る!」 「何で?下のお世話まで全部手伝ってあげるよ?」 「それはどこまで本気でどこまでが冗談なのでしょう…」 「聞く?」 「やっぱ遠慮しときます…」 この人の俺への愛情が怖い…奏と会話する度に、俺の寿命が少しずつ縮まっていってるんじゃないかな、ってよく思う。 つないだ手をぶんぶん振り回しながらそんな雑談を繰り広げていたけど…俺は途中で手を止めた。 「あいつ…マジでぶっ殺してやる…!」 「あれ…吉野くん…?」 目の前を、すごい形相で走って横切る吉野くんを見たからだ。しかも、吉野くんには似つかわしくない言葉を吐いていた。 ずっと騒がしかった食堂。そこに居た野次馬に退け、邪魔、と叫びながら…吉野くんは掻き分けて中心地へと入っていく。 「…変なことに首突っ込むなよ」 「いや、でも…今の、尋常じゃない顔してたよ…?」 先輩相手だからいつも明るくしてたのかもしれないけど…。 っていっても、吉野くんはあんな乱暴に人を掻き分けて野次馬に入っていくようには見えない。
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